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2018/12/20 09:04

売り先行か、米利上げがマイナス 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米利上げを嫌気した売りが先行する流れか。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%安とそろって反落した。NYダウは約1年1カ月ぶりの安値水準に再び落ち込んでいる。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を嫌気。この日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り今年4回目の利上げが決定され、2019年の利上げ見通しが前回の3回から2回に減少。ただ、パウエル議長はその後の会見で、米景気の拡大は続いているとして保有資産の圧縮を続ける意向を示している。議長の政策スタンスが市場で予想されていたほどハト派(緩和的)ではないとして、投資家の失望売りを誘う結果となった。
 一方、19日の本土市場では、主要指標の上海総合指数が1.1%安と続落し、約2カ月ぶりの安値水準で終了。石油や石炭などエネルギー株の下げが重しとなった。18日のWTI原油先物が6.6%安と続落し、約1年4カ月ぶり安値を付けたことが嫌気されている。世界的な景気鈍化が懸念されるなか、石油需要が減退するとみられた。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられる展開か。域内金利の上昇が懸念されそうだ。米国の利上げを受けて、金融政策で米国に追随する香港でも政策金利が引き上げられた。利上げ自体は想定内と言えるものの、金利の先高観が意識される状況だ。
 本土マーケットは反転のタイミングをうかがう流れか。来年の経済政策目標を決める「中央経済工作会議」は19日に開催したと伝えられ(3日間の日程)、あす21日にも会議の概略が公表されるとみられている。指数は前日までの下げが急ピッチだったこともあり、自律反発狙いの買いが入ることにも期待したい。


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