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2019/05/08 08:54

売り先行か、米中貿易摩擦を警戒 無料記事

◆8日の香港マーケットは、米中貿易摩擦の警戒感で売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.0%安とそろって大幅続落した。米中貿易摩擦の警戒感が強まり、NYダウの構成銘柄は全面安。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は前日引け後、いったん棚上げされていた「2000億米ドル相当の中国製品に対する関税を10%→25%に引き上げる」措置に関し、10日の午前0時1分(日本時間で午後1時1分)に実施すると発表した。また、米メディアは関係者の話として、「米国が関税を引き上げた場合、その1分後に中国は報復関税を実施する」と報じている。通商協議は継続することが明らかにされているものの、早期の交渉妥結に対する期待感は大きく後退した。
 なお、ライトハイザー代表は追加関税の実施を7日に官報で報告するとしていたが、日本時間朝方(米東部時間夕方)の時点では正式通知が出されていない。
 一方、7日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.7%高と反発。米中協議の継続が買い安心感を誘った。中国商務部は7日、「ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官の招待を受け、劉鶴副首相は9〜10日の通商会議出席のため訪米する」とウエブサイトに掲載した。また、上海総合指数が前日に5.6%安と急落するなか、政府系ファンドなどの「国家隊」が相場下支えに動く――との見方も広がっている。
 こうしたなか、本日の香港・中国マーケットは売りが先行する可能性が高い。前日の相場では米中貿易問題に対する過度な警戒感が後退するなかで買い戻しが入ったものの、先行き不透明感が改めて意識されそうだ。


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