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2018/08/23 08:41

上値の重い展開か、決算材料に選別物色も 無料記事

◆23日の香港マーケットは、新規の買い材料に乏しい中で利食い売り圧力が意識される流れか。
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が前日比0.4%高と5日続伸する半面、主要指標のNYダウは0.3%安と5日ぶりに反落した。米中通商協議の成り行きを気にしながら、方向感を欠く展開。米中貿易問題を巡っては、22〜23日にワシントンで事務レベル協議が開催される。米政権の政治不安も重し。米連邦地裁が21日、トランプ大統領の元選対本部長に有罪の評決を下した。ただ、主要企業に好決算が続いていることはプラス。好業績銘柄の物色が続いた。
 中国国内の環境もやや不透明。22日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.7%安と3日ぶりに反落した。戻り待ちの売り圧力が強まる展開。指数は前日まで急ピッチに上昇し、約1週ぶりに節目の2700ポイントを回復していた。また、「一帯一路」構想の先行き不安も強まる状況。中国を公式訪問したマレーシアのマハティール首相は李克強首相と北京で会談し、東部沿海鉄道とサバ州の天然ガスパイプライン建設プロジェクトを一時停止することで合意した。ゼネコンや建機など、インフラ関連株が軒並み急落している。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは新規の買い材料に乏しい中で上値の重い展開か。ハンセン指数は前日までの戻りピッチが急なこともあり、利食い売り圧力も意識されそうだ。主要企業の決算発表が佳境に入るなか、目先は業績動向に着目した個別株物色となろう。本日は、中国海外発展(688/HK)や保利置業集団(119/HK)、恒基兆業地産(12/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、中国太平保険HD(966/HK)、交通銀行(3328/HK)、中信証券(6030/HK)、中国海洋石油(883/HK)、浙江滬杭甬高速公路(576/HK)、中国電力国際発展(2380/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、百盛商業集団(3368/HK)などが中間決算を報告する。
 本土マーケットも神経質な値動きか。中国の政策期待は根強いものの、米中通商協議の結果が気がかりだ。本日は日本時間昼過ぎ、中国の知的財産権侵害に対抗する米国の制裁関税第2弾(中国からの輸入品160億米ドル相当に25%の追加関税)が発動される見込み。中国も同様の対抗措置を打ち出すと予告している。


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