/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2018/08/07 08:47

方向感を欠く展開か、中国企業の業績動向に注視 無料記事

◆7日の香港マーケットは、中国企業の業績動向を気にしながらの展開か。
 外部環境は安定している。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.2%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.6%高と5日続伸した。米主要企業の決算発表が終盤に入るなか、好業績を明らかにする企業が相次ぎ、相場を押し上げている。この日は、予想を上回る業績を公表したタイソン・フーズやバークシャー・ハサウェイなどが大きく買われた。ただ、米中貿易戦争の警戒感が続き、指数は安く推移する場面もみられている。
 一方、中国国内の環境は依然として不透明。6日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.3%安と4日続落し、約2年5カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。米中貿易摩擦の激化が警戒されている。中国政府は3日夜、米国から輸入する600億米ドル相当の製品に25%の追加関税を課す報復措置を発表した。米国が2000億米ドル相当の追加関税を実施した場合に発動する予定。両大国の応酬が止まらず、貿易摩擦が泥沼化するとの懸念が強まる状況だ。人民元安の一服などを好感し、指数はプラス圏に浮上する場面がみられたものの、買いの勢いは続かなかった。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米中通商関係の悪化に好転の兆しがみられないなかで、目先は業績動向に着目した個別株物色となりそうだ。前日の相場でも、好決算を報告した銘柄群が物色されている。本日は統一企業中国HD(220/HK)や華虹半導体(1347/HK)、あす8日は銀河娯楽集団(27/HK)、国泰航空(293/HK)、香港交易所(388/HK)などが中間決算を公表する。
 本土マーケットは反発のタイミングをうかがう流れか。米中貿易摩擦の不安は続いているが、指数は直近の下落ピッチが急だったこともあり、自律反発狙いの買いが入ることに期待したい。また、政策期待も強まる状況。中国河北省の秦皇島市で、非公式の重要会議「北戴河会議」(共産党の最高指導部や長老らが毎年夏に集まり、今後の政策や党人事を話し合う)がスタートしたもよう――と伝えられた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース