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2019/02/21 09:02

底堅い展開か、米株高が追い風に 無料記事

◆21日の香港マーケットは、米株高を追い風に底堅く推移か。
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.24%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.03%高と小幅ながら8日続伸した。いずれも約3カ月ぶりの高値水準を切り上げている。米中貿易交渉の進展期待に加え、米金融政策の正常化ペースが鈍化するとの見方が相場を支えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月開催分)によれば、ほぼ全てのメンバーが「保有資産の縮小は年内で停止することが望ましい」との認識で一致していたことが判明。ハト派(緩和的)寄りの金融政策が続くと期待された。また、米中通商交渉はワシントンで19日に次官級協議が再開され、21日には閣僚級に格上げしたハイレベルな協議が始まる。両政府は協議の内容を「覚書」としてまとめるほか、両国首脳の会談についても調整する予定だ。米中合意が近いとの観測が流れるなか、中国銘柄とされるダウ・デュポンやボーイングなどが大きく買われた。
 一方、20日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%高と3日続伸。約5カ月ぶりの高値水準を切り上げた。前日までの好地合いを継いでいる。米中貿易問題を巡り、トランプ米大統領が関税引き上げ期限(3月1日)の延長を再び示唆するなど、交渉決裂の警戒感が後退した。人民元安の懸念も薄らぐ。米中協議では、「人民元相場安定の保証を合意の枠組みに組み入れる方向で両国は一致した」と一部で報じられた。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を2日続けて元高方向に設定。外国為替市場では元高が急速に進んだ。元相場は21日朝方、昨年7月以来の元高水準で推移している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。直近の上昇基調を受け、戻り待ちの売り圧力は意識されるものの、昨夜の米株高が支援材料となろう。国際商品相場の上昇(WTI原油先物は約3カ月ぶり高値)や、人民元高の進行も関連銘柄にとっての追い風だ。


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