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2019/03/29 09:12

方向感を欠く展開か、米中協議や中国指標が気がかり材料に 無料記事

◆29日の香港マーケットは、米中協議や中国指標が気がかり材料になる流れか。
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%高とそろって反発した。米景気の減速懸念などで売られる場面がみられたものの、米金利の下げ止まりを受けて銀行株が上昇し、相場を支えている。米商務省は28日、18年第4四半期のGDP確報値を前期比2.2%増と発表。速報値(2.6%増)から下方修正された。一方、米10年債利回りは前日比で上昇。銀行株にとっては、利ザヤ縮小の懸念が薄らいだ格好だ。また米中貿易問題を巡っては、閣僚級協議が28日に北京で再開された。「中国はクラウドなどIT分野で歩み寄りを示している」と伝わったことがプラス材料。半面、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が「(協議を)数週間か数カ月延長する用意がある」と発言するなど、慎重スタンスもくすぶっている。
 一方、28日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.9%安と反落。米中通商協議の成り行きを見極めたいとするスタンスが強まった。協議は北京で29日まで開催される。4月3日には、ワシントンに場所を移し協議を継続する予定だ。また、年初からの急ピッチな上昇を背景に、海外マネーの流出懸念も根強い。本土・香港間の株式相互取引を通じた28日の売買では、香港経由の本土株売買が大幅な売り越しとなった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。昨夜の米株高はプラス材料となるものの、米中協議や中国指標を見極めたいとするスタンスが広がりそうだ。中国では31日、今年3月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)が公表される。直前の市場コンセンサス予想では、前月の49.2から49.6に改善する見通しだ。
 なお、香港では主要企業の決算発表が終盤となる。本日は、中国銀行(3988/HK)や交通銀行(3328/HK)、中国農業銀行(1288/HK)、中国民生銀行(1988/HK)、中銀香港(2388/HK)、中国太平保険HD(966/HK)、華泰証券(6886/HK)、保利置業集団(119/HK)、新濠国際発展(200/HK)、中国忠旺HD(1333/HK)、中国冶金科工(1618/HK)、中国交通建設(1800/HK)、中国中鉄(390/HK)、中聯重科(1157/HK)、国美零售HD(493/HK)、中国東方航空(670/HK)、中国南方航空(1055/HK)、東方電気(1072/HK)、上海電気集団(2727/HK)、聯華超市(980/HK)、中芯国際集成電路製造(981/HK)、エン州煤業(1171/HK)、中国生物製薬(1177/HK)、山東晨鳴紙業集団(1812/HK)、中遠海運HD(1919/HK)、広州汽車集団(2238/HK)、中遠海運発展(2866/HK)などが期末決算を発表する予定だ。


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