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2020/10/13 09:02

米ハイテク株高を支えに底堅く推移か、台風警報で終日取引中止も 無料記事

◆13日の香港マーケットは、米ハイテク株高を支えに底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.9%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.6%高とそろって4日続伸した(NYダウは9月2日以来の高値、ナスダック指数は最高値に接近)。投資家のリスク選好スタンスが持続。景気刺激策の期待感に加え、企業決算の思惑も高まった。今週から始まる主要企業の7〜9月期決算では、経済活動の再開を背景に、持ち直し傾向が鮮明化するとの見方が流れている。個別では、アップルが6%超の上昇。ハイテク株全体をけん引した。13日開催のイベントに注目が集まっている。新製品の5Gスマートフォンが発表される見込みだ。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.5%高と4日続伸。市場最高値を連日で更新した。
 一方、12日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が2.6%高と大幅続伸(約1カ月ぶりの高値)。地域振興策の期待が高まった。国務院は11日、「深センが中国の特色ある社会主義先行モデル地区を建設するための総合改革テスト実施法案(2020〜25年)」を発表し、金融・資本市場改革などを推進していく方針を打ち出した。また、国営メディアによれば、今週14日に「深セン経済特区」設立の40周年記念式典が開かれ、習近平・国家主席が出席し、重要講話を行う予定という。
 他方、本日は取引時間中(日本時間11時ごろ)に、今年9月の中国貿易統計が公表される予定。最新の市場コンセンサスでは、人民元建ての輸出が前月からやや減速するものの、輸入はプラス成長を回復するとみられている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移しそうだ。貿易統計の内容は気がかり材料となるものの、米ハイテク株高が相場の支えとなろう。また、本土株に関しては、域外マネーの流入加速もプラスだ。国慶節連休後の9日と12日、中国・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、香港経由の本土株売買が大幅な買い越しとなっている。
 ただ香港では、台風16号(ナンカー)の接近を受け、13日午前5時40分(現地時間)に台風警報のレベルが「シグナル3」から「シグナル8」に引き上げられた。香港証券取引所では「シグナル8」以上の台風警報発令に関する取引規定により、本日のプレオープニングセッションは中止される。香港天文台は今日の日中ほぼ全ての時間で「シグナル8」を維持する見込みとしており、取引は終日中止される可能性が高い。


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