2018/11/13 09:02
売り先行か、米ハイテク株安と原油下落が逆風に
◆13日の香港マーケットは、米ハイテク株安と原油下落が嫌気される流れか。
外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.3%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.8%安と3日続落した。「iPhone」の販売鈍化が警戒されるなか、米アップルが急落し、投資家心理を冷やしている。アップルなどに顔認証センサーを供給する米ルメンタル・ホールディングスが「主要納入先の1社から、出荷を大幅に削減するよう要請を受けた」ことを理由に10〜12月期の業績見通しを下方修正した。顧客名は明らかにされなかったが、市場ではアップルの可能性が高いとみられている。これ以前にも、アップルは製造委託先の鴻海精密工業などに、最新モデル「XR」の製造ライン増設を中止するよう要請した――などと報じられていた。こうしたなか、アップル関連株を中心に、ハイテク株全般に売りが広がっている。原油安も逆風。WTI原油先物は11日続落し、約9カ月ぶりの安値水準で推移している。米メディアによれば、WTIの11日続落は過去最長記録という。
一方、週明け12日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が1.2%高と6日ぶりに反発。中国消費の堅調を背景に、過度な景気減速懸念が薄らいでいる。オンライン通販の最大商戦日に当たる11日の「独身の日(シングルデー)」では、イベントを主催した中国の電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)の総取引高が過去最高を記録した。また、株価の下値不安も後退。証券当局は9日、上場企業の自社株買い支援策を発表した。株価純資産倍率(PBR)の1.0倍以下銘柄、直近20営業日で30%の下落銘柄が認められるというもの。現地メディアによれば、9日時点でA株292銘柄が対象になったという。
こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米ハイテク株安や、原油下落が逆風だ。あす14日に、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が7〜9月期決算を報告することや、今年10月の各種経済指標(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)が公表されることも気がかり材料として意識されよう。
本土マーケットも上値の重い展開か。昨日は消費の堅調などを手がかりに反発したが、「自律反発の域を出ていない」との見方もある。戻り待ちの売りに押される場面もありそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.3%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.8%安と3日続落した。「iPhone」の販売鈍化が警戒されるなか、米アップルが急落し、投資家心理を冷やしている。アップルなどに顔認証センサーを供給する米ルメンタル・ホールディングスが「主要納入先の1社から、出荷を大幅に削減するよう要請を受けた」ことを理由に10〜12月期の業績見通しを下方修正した。顧客名は明らかにされなかったが、市場ではアップルの可能性が高いとみられている。これ以前にも、アップルは製造委託先の鴻海精密工業などに、最新モデル「XR」の製造ライン増設を中止するよう要請した――などと報じられていた。こうしたなか、アップル関連株を中心に、ハイテク株全般に売りが広がっている。原油安も逆風。WTI原油先物は11日続落し、約9カ月ぶりの安値水準で推移している。米メディアによれば、WTIの11日続落は過去最長記録という。
一方、週明け12日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が1.2%高と6日ぶりに反発。中国消費の堅調を背景に、過度な景気減速懸念が薄らいでいる。オンライン通販の最大商戦日に当たる11日の「独身の日(シングルデー)」では、イベントを主催した中国の電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)の総取引高が過去最高を記録した。また、株価の下値不安も後退。証券当局は9日、上場企業の自社株買い支援策を発表した。株価純資産倍率(PBR)の1.0倍以下銘柄、直近20営業日で30%の下落銘柄が認められるというもの。現地メディアによれば、9日時点でA株292銘柄が対象になったという。
こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米ハイテク株安や、原油下落が逆風だ。あす14日に、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が7〜9月期決算を報告することや、今年10月の各種経済指標(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)が公表されることも気がかり材料として意識されよう。
本土マーケットも上値の重い展開か。昨日は消費の堅調などを手がかりに反発したが、「自律反発の域を出ていない」との見方もある。戻り待ちの売りに押される場面もありそうだ。
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