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2018/09/14 08:45

下値の固い展開か、外部環境が改善 無料記事

◆14日の香港マーケットは、外部環境の改善で下値の固い展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.6%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.8%高と反発した。欧州景気の先行き楽観や、トルコ経済の安定期待が相場を押し上げている。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、13日の理事会後の記者会見で「ユーロ圏経済は力強く、世界的リスクに対応できる」と自信を示した。また、トルコ中央銀行は13日の金融政策決定会合で、予想を大きく上回る利上げを決定。これを受けて通貨リラが急伸し、それまでの通貨安を背景とした新興国全体の経済不安が後退した。個別では、アナリストの高評価が相次いだアップルが2.4%高と急反発。ハイテク株の追い風となった。
 中国国内の環境も安定的。13日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.2%高と4日ぶりに反発した。米中通商交渉の再開期待が強まり、投資家心理が上向く展開。「ムニューシン米財務長官が劉鶴副首相ら中国政府高官に対し、数週間内に閣僚級会議を行うよう提案した」と伝えられている。また、上海総合指数は前日までの続落で2015年の元切り下げショック後安値に接近していただけに、自律反発狙いの買いも入りやすかった。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として下値の固い展開か。前日のハンセン指数が2.5%高と急伸するなか(構成銘柄はほぼ全面高)、利食い売り圧力は意識されるものの、外部環境の改善が相場を下支えしよう。
 また本日は、取引時間中(日本時間11時ごろ)に今年8月の中国経済指標がまとめて公表される予定(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)。事前のコンセンサス予想では、総じて前月と同水準で着地すると見込まれている。
 本土マーケットもしっかりか。中国指標の結果を気にしながらも、米中通商協議の再開期待が引き続き支えとなろう。商務部の高峰報道官は13日の定例記者会見で、「中国は米国の招きを歓迎する。通商交渉を再開する具体的な作業に入っている」と述べた。


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