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2019/04/29 09:05

しっかりか、米中で経済指標が上振れ 無料記事

◆週明け29日の香港マーケットは、米中の経済指標上振れでしっかりとした展開か。
 外部環境は良好。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%高と続伸した。ナスダック指数と機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500種指数は、それぞれ23日に付けた史上最高値を更新している。米商務省が公表した1〜3月期の実質GDP成長率は前四半期から加速し、市場予想を上回った。米経済の成長が買い安心感につながっている。企業業績の好調も追い風。終盤に入った主要企業の四半期決算報告では、アマゾン・ドット・コムの1株利益が上振れし、同社株は2%超上昇している。
 一方、26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.2%安と続落。中国景気の先行き不安、海外マネーの流出懸念が強まっている。複数メディアが25日伝えたところによれば、今月(24日時点)の香港→本土株取引は192億3400万人民元(約3190億円)の売り越しとなり、その規模は本土株が急落した2015年7月(314億9400万人民元)に次ぐ大きさを記録した(25日の取引でも売り越しが継続)。
 ただ、中国景気に対する過度な不安は後退。先週末27日に公表された3月の工業企業利益は、前年同月比13.9%増と増加に転じた(1〜2月は前年同期比14.0%減)。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中で経済指標が改善するなか、投資家のセンチメントが上向きそうだ。もっとも、大きく買い進む動きにもならないだろう。中国ではあす30日、5月の製造業PMIが公表される予定。また、中国本土市場はメーデーに伴い5月1〜3日が休場となる(香港市場は1日のみ休場)。模様眺めのスタンスが広がる可能性もある。
 香港では主要企業の四半期決算発表が終盤に入った。本日は、中国工商銀行(1398/HK)や中国建設銀行(939/HK)、中国銀行(3988/HK)、交通銀行(3328/HK)、招商銀行(3968/HK)、中国平安保険(2318/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、広発証券(1776/HK)、中信証券(6030/HK)、華泰証券(6886/HK)、万洲国際(288/HK)、鞍鋼(347/HK)、江西銅業(358/HK)、中国アルミ(2600/HK)、中国石油化工(386/HK)、中国南方航空(1055/HK)、中国東方航空(670/HK)、中国電信(728/HK)、中興通訊(763/HK)、中聯重科(1157/HK)、中国鉄建(1186/HK)、中国中鉄(390/HK)、中国交通建設(1800/HK)、中国中車(1766/HK)、中国冶金科工(1618/HK)、万科企業(2202/HK)、広州汽車集団(2238/HK)、長城汽車(2333/HK)などが1〜3月期業績を報告する。


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