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2019/01/22 09:04

上値の重い展開か、海外動向が不透明 無料記事

◆22日の香港マーケットは、海外動向の不透明感で上値の重い展開か。
 外部環境には不透明感が漂う。なかでも、米英の政治混迷化が危惧される状況だ。米国ではメキシコ国境の壁建設を巡る与野党の対立を受け、政府機関の一部閉鎖に解消の目途が立っていない。英国の欧州連合(EU)離脱問題に関しては、前回否決された離脱案に対する代替案をメイ首相が21日に英議会へ提出。まとまらなかった場合、「合意なき離脱」が現実化することにもなりかねず、予断をゆるさない状況だ。なお、昨夜の米株市場はキング牧師生誕記念日のため休場だったが、場が開いていた欧州市場では、独DAX指数が前日比0.6%安、仏CAC40指数が0.2%安などと総じて軟調だった。
 一方、週明け21日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.6%高と続伸。約1カ月ぶりに節目の2600ポイント台を回復した(終値は2610.51ポイント)。中国の経済統計が買い安心感を誘う流れ。取引時間中に公表された2018年の国内総生産(GDP)成長率は前年比6.6%と前年実績(6.8%)を下回ったものの、市場の事前予想と一致し、ネガティブなサプライズにはならなかった。また、18年12月分の各種統計では、小売売上高や鉱工業生産額が上振れしている。中国の政策に対する期待感も持続。関係各局は18日、地方政府に対し、各地の実情に応じた政策支援を強化するよう求める方針を確認。農村消費を拡大するため、高品質な工業製品の「下郷」(購入支援)策を実施させる考えを示した。自動車や家電の消費を促す狙いだ。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の政策期待は根強いものの、上述したように、海外動向が気がかりだ。また、ハンセン指数は前日までの上昇で約1カ月半ぶりの高値水準を回復していることもあり、戻り待ちの売り圧力も意識される。一方、本土マーケットはもみ合う展開か。中国の景気テコ入れ策が買いを誘う半面、指数は節目を回復したばかりとあって達成感も意識される状況。小幅な値動きに終始しそうだ。


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