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2018/11/16 09:17

上値の重い展開か、米ハイテク企業の業績不安が逆風に 無料記事

◆16日の香港マーケットは、米ハイテク企業の業績不安が重しとなる展開か。
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.8%高と5日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.7%高と大幅に反発した。米中貿易交渉の進展期待が支え。「中国との通商協議再開を受け、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が追加の対中関税を留保した」と英メディアが報じた(その後ライトハザード氏は報道内容を否定)。貿易問題で対立する米中の首脳は11月末、アルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談する予定となっている。また、米アップル株が6日ぶりに反発したことも、投資家心理を上向かせた。直近の下落で値ごろ感が強まったとして、一部アナリストは「買いの好機」と指摘している。
 一方、15日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が1.4%高と反発。米中貿易交渉の警戒感がやや薄れたことや、人民元安の進行一服がプラス材料となった。中国人民銀行(中央銀行)はこの日、人民元レートの対米ドル基準値を2日続けて元高方向に設定。外国為替市場でも元高で推移している。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。米中貿易交渉の進展期待は根強いものの、米エヌビディアの業績見通し下振れが香港でもハイテク株売りにつながる恐れがある。半導体の米エヌビディアが引け後に発表した第4四半期(11〜1月)の売上高見通しは、市場予想を下回る内容。これが嫌気され、同社株は時間外取引で一時10%超下落している。
 本土マーケットも神経質な値動きか。人民元安の進行一服や米中関係の改善期待は支えだが、香港と同様に米ハイテク企業の業績不安が重しとなろう。


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