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2018/08/31 08:41

神経質な値動きか、中国PMIが気がかり 無料記事

◆31日の香港マーケットは、中国PMIを気にしながら神経質な値動きか。
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安とそろって5日ぶりに反落した。米中貿易摩擦の警戒感が再び強まるなかで、利食い売りに押されている。NYダウは前日までの上昇で約7カ月ぶりの高値、ナスダック指数は連日で史上最高値を更新していたとあって高値警戒感が強まった。中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第3弾(中国製品2000億米ドル相当を対象)を巡っては、パブリックコメントの期限が9月5日に迫っている。「トランプ米大統領は追加関税第3弾を発動する考えを示した」と伝わった。ただ、アマゾン・ドット・コムとアップルは連日で上場来高値を更新。相場を下支えした。
 中国国内の環境も不透明。30日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.1%安と3日続落した。中国の景気動向が気がかり材料。31日に公表される8月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)については、市場コンセンサス予想では前月からやや低下するとみられている。米国は制裁関税第1弾(340億米ドル相当)を7月6日に、第2弾(160億米ドル相当)を8月23日に発動していることもあり(中国側も同規模の報復関税を発動)、景況感の悪化が不安視される状況だ。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として神経質な値動きか。本日朝方(日本時間10時ごろ)に公表される中国の8月製造業PMIを見極めながらの流れとなろう。直前の予想では、前月の51.2から51.0に低下するとみられている。
 本土マーケットは上値の重い展開か。「相場の下落局面では国家隊(政府系ファンドなど)が買い支えに入る」との思惑は根強いものの、中国経済の減速懸念がくすぶっている。香港と同様に、中国PMIの結果が注視されそうだ。また、人民元相場が再び下落基調に転じたこともマイナス。31日の外国為替市場(オフショア)では元が続落し、約1週ぶりの安い水準で推移している。


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