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2019/04/08 08:58

底堅い展開か、内外環境が改善 無料記事

◆清明節連休明け8日の香港マーケットは、内外環境の改善で底堅い展開か。
 外部環境は安定している。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.2%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%高と反発した。NYダウは約半年ぶりの高値水準を回復している。米雇用統計の内容を好感。3月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想以上に増える半面、平均時給の伸びが緩やかだった。米経済の堅調さが確認できたうえで、インフレ圧力も強まっていない。米金融政策に変更はなく、低金利政策が続くと期待された。原油相場が約5カ月ぶりの高値を付けるなか、エネルギー関連株が大きく買われている。
 米中通商問題に関しては、閣僚級の協議がワシントンで5日、3日間の日程を終えた。追加関税などを巡る両国の溝は埋まらず、「月内の首脳会談は困難」との見方が広がっている。トランプ米大統領は5日、「合意できるかの予断は持ちたくない」と発言した。ただ、8日以降も「電話協議は続ける」としており、過度な悲観もみられていない。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は7日、「通商合意に一段と近づいている」と述べた。
 一方、4日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.9%高と5日続伸。約1年ぶりの高値水準を切り上げた。追加減税に期待感。景気腰折れ回避に向け、中国は減税・手数料軽減策を2019年も引き続き実施する。国務院は3日に常務会議を開催し、不動産登記費用の減免など各種の手数料引き下げとその時期を決定。企業や個人の負担について、新たに年間3000億人民元(約4兆9800億円)以上が軽減されると試算した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。上述したように、内外環境が改善している。米株市場と同様に、原油高が追い風となるエネルギー関連株に買いが先行しよう。


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