/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2018/12/10 09:25

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆週明け10日の香港マーケットは、内外の不安材料で売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.2%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.1%安と急反落している。米中貿易戦争の激化を警戒。米国のナバロ国家通商会議(NTC)委員長が7日、「90日に設定した期限内に通商協議で合意できなかった場合、中国製品の輸入関税を引き上げる」と述べたをことを受け、協議が難航するとの懸念が改めて強まった。中国銘柄とされる建機のキャタピラー、航空機のボーイングなどが下げを主導している。また、アナリストが目標株価を引き下げたアップルも3%超下落。半導体関連にも売りが波及し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.7%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
 中国国内にも不安材料がある。なかでも、週末8日公表された11月貿易統計が予想以上に減速したことがマイナスだ。伸びは輸出(人民元ベース)が前年同月比10.2%(予想は13.8%、10月は20.1%)、輸入が7.8%(同18.3%、26.3%)にとどまっている。
 また、カナダ当局が米国の要請を受け、中国の通信設備メーカー大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部を逮捕したことも引き続き懸念される状況。中国外交部の楽玉成・副部長は8日、米国の駐中国大使を呼び出し、華為問題を強烈に抗議した。米国の対応によっては、相応の措置をとると非難している。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられる展開か。上述したように、米中貿易戦争の激化や中国景気の鈍化を不安視した売りが先行しよう。本土マーケットも同様に、投資家のリスク回避スタンスが強まりそうだ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース