/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/03/20 09:09

方向感を書く展開か、決算材料に選別物色も 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米中通商協議や米金融政策を気にしながらの展開か。
 外部環境はやや不安定。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%安と5日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と3日続伸するなど、方向感のない展開だった。米中通商交渉を巡るニュースフローが交錯し、投資家の間に慎重スタンスが広がっている。米メディアは19日、「中国は米側が求める知的財産権の侵害対策などに関して難色を示している」と報じた。一方で別の米メディアは同日、「米中両政府は来週、閣僚級の貿易協議を開催する」と伝えている。なお、20日まで開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、緩和的な金融政策の継続スタンスが表明されるとの観測が根強い。金利安がメリットとなるハイテク株には買いが継続し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は約半年ぶりの高値水準を切り上げた。
 一方、19日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%安と3日ぶりに反落。前日に大幅続伸した反動売りに押された。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。大型減税など中国の景気テコ入れ策に対する期待感や、企業業績の改善などが相場の支えになった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米中通商協議の先行き不安がくすぶるほか、米金融政策の方向を見極めたいとするスタンスが強まりそうだ。FOMCの結果は日本時間の21日未明に公表される。
 主要企業の決算報告が続く中、目先は業績動向に着目した物色となろう。香港では本日、中国海外発展(688/HK)や広州富力地産(2777/HK)、雅居楽集団HD(3383/HK)、恒基兆業地産(12/HK)、新華人寿保険(1336/HK)など、あす21日は中国石油天然気(857/HK)や中国海洋石油(883/HK)、騰訊HD(700/HK)、長江和記実業(1/HK)、長江実業集団(1113/HK)、吉利汽車HD(175/HK)、馬鞍山鋼鉄(323/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、中国移動(941/HK)、中国飛機租賃集団HD(1848/HK)、京信通信系統HD(2342/HK)、中国電力国際発展(2380/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、中信証券(6030/HK)などが期末決算を報告する予定だ。
 なお、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)は昨日引け後、上場後初となる通期決算を公表。135億5388万人民元の純利益を計上し、黒字転換を果たした(前年は438億2601万人民元の赤字)。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース