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2020/06/23 09:03

方向感を欠く展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆23日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じるなかで方向感を欠く展開か。
 外部環境は安定的といえる。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.6%高と4日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高と7日続伸した。ナスダック指数は約2週ぶりに史上最高値を更新している。新型コロナウイルス感染拡大「第2波」の警戒感で売り先行したものの、成長期待のある銘柄群に買いが入り、NYダウは中盤からプラスに転じた。アップルやアマゾンなどが上場来高値を更新。コロナ禍の影響がそれほどないうえ、低金利政策の継続が高PER(株価収益率)のハイテク株にとって追い風になるとみられた。また、トランプ米大統領が22日、追加のコロナ対策として「国民への現金給付第2弾を指示する」姿勢を示したことも好感されている。
 一方、22日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が0.1%安と5日ぶり反落。米中関係悪化の警戒感がくすぶっている。中国国営メディアは21日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会が28〜30日の日程で開かれると報道した。「香港特別行政区設立記念日に当たる7月1日を前に、『香港国家安全法』が成立する」との見方が浮上している。通商問題を巡る不安はやや薄らいでいるものの、政治的対立の懸念は根強いままだ。ただ、下値は限定的。市場改革の動きを材料に、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。中国証券監督管理委員会の易会満主席は18日、上海のハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」銘柄について、上海総合指数への早期組み入れや、上海・香港間「相互取引」の対象銘柄指定を目指す方針を明らかにした。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米中関係の悪化や新型コロナ感染の再拡大などが懸念材料となる半面、経済対策の強化や金融緩和の継続などが好材料として意識される状況だ。


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