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2019/01/25 09:02

神経質な値動きか、好悪材料が綱引きに 無料記事

◆25日の香港マーケットは、好悪材料の綱引きで神経質な値動きか。
 外部環境には不透明感が漂っている。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%安と反落した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.7%高と続伸したものの、前日の高値には届いていない。米中通商交渉が難航するとの見方が重しとなった、ロス米商務長官は24日、米テレビのインタビューで、「米中の合意までには、まだ何マイルも距離が離れている」と発言。知的財産権侵害や産業構造改革の問題で、交渉が難しくなっていることを明らかにした。また、米政府機関の一部閉鎖に関しては、与野党がそれぞれの予算案を米上院で採決したが、いずれも可決されていない。閉鎖長期化により、米経済に与える悪影響が不安視される状況だ。なお、半導体のテキサス・インスツルメンツ(TI)などが好決算を公表する中でハイテク株には買いが入ったが、引け後にインテルが報告した決算では売上高が予想に届かず、同社株は時間外取引で急落。グローベックスのナスダック先物も安く推移している。
 一方、24日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%高と続伸した。中国の景気対策に対する期待感が持続。中国人民銀行(中央銀行)の緩和スタンスや、北京市の5G(第5世代移動通信)産業支援策など、景気テコ入れに向けた動きが相次いでいる。また、市場活性化の思惑も強まった。中国の習近平・国家主席は23日に開かれた中央全面深化改革委員会で、上海証券取引所にハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」を創設することを正式承認した。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じるなかで神経質な値動きか。中国の政策に対する期待感はプラス材料だが、米中通商交渉の不透明感がマイナスだ。本土マーケットも香港と同様に、方向感を欠く展開となろう。


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