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2019/01/29 09:11

売り先行か、中国景気の先行きを懸念 無料記事

◆29日の香港マーケットは、中国景気の先行き不安で売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.8%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.1%安と4日ぶりに反落した。主要企業の決算や業績見通しの内容が嫌気される。建機大手のキャタピラーが28日に報告した2018年10〜12月期決算では、中国での需要減速が響き、アジア太平洋地域の売上高が市場予想を下回った。1株利益も予想にとどいていない。また、半導体のエヌビディアは28日、18年11月〜19年1月期の売上高見通しを下方修正すると発表。ゲーム分野などでの販売が低迷したことに関し、同社は中国の景気悪化が主因と説明した。
 一方、週明け28日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%安と4日ぶりに反落した。中国景気の先行き不安が改めて意識されている。全国工業企業の利益総額は2018年12月、前年同月比1.9%減の6808億3000万人民元(約11兆267億円)に縮小。マイナス成長は2カ月連続で、約3年ぶりに前年実績を下回った前月(1.8%減)に比べ、減少ペースはさらに加速している。中国の景気テコ入れ策に対する期待感などで指数は小高く推移していたものの、徐々に売りの勢いが増した。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられる展開か。上述した米企業動向を背景に、中国景気の先行き不安が一段と強まりそうだ。また、あす30日から2日間の日程で行われる米中通商協議も気がかり。ムニューシン米財務長官などは協議に対する楽観的な見通しを示しているが、ハイテク問題などを巡る溝は深く、予断を許さない状況だ。米司法省は28日、イランとの不正な金融取引に関与したとして、華為技術(ファーウェイ)と同社の孟晩舟副董事長兼CFO(最高財務責任者)を起訴したと公表。孟CFOを逮捕したカナダに対し、米当局は身柄の引き渡しを求めた。米中の対立が深まるとの警戒感が高まっている。本土マーケットに関しても、国内景気の先行き不透明感が強まるなかで神経質な展開となろう。


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