◆19日の香港マーケットは、米中関係の改善期待で底堅く推移か。
　外部環境に目立った手がかりはない。昨夜の米市場はプレジデントデーの祝日により、株や商品、為替などが休場だった。場が開いていた欧州株市場では、主要指数がまちまちで推移している（独DAXが前営業日比0.01％安、英FTSE100が0.24％安、仏CAC40が0.30％高など）。米中通商協議の進展がプラス材料となる半面、米欧通商問題の不透明感がマイナス材料となった。欧州連合（EU）の報道官は18日、「米国が輸入車に追加関税を課した場合、速やかに報復する」と表明。これより先、「安全保障を理由に検討している自動車・自動車部品の輸入制限について、米商務省はトランプ大統領に報告書を提出した」と報じられている。市場では、EUや日本を念頭においたものとみられている。
　一方、週明け18日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.7％高と3日ぶりに大幅反発。約4カ月半ぶりの高値水準を回復した。米中合意の期待が高まり、投資家心理が上向く。15日まで北京で開かれた高レベルの通商協議に関しては、トランプ米大統領が「良好に進んだ」とコメントし、習近平国家主席も「重要な進展があった」とそろって評価した。協議は今週もワシントンで継続される。中国の国営メディアは16日、「貿易摩擦で悪化した両国関係は改善しつつある」と楽観した。
　中国の政策面でも好材料が出ている。広東・香港・マカオのビッグベイエリア構想「粤港澳大湾区」をめぐり、18日夜に計画綱要が発表された。同計画では、世界的な技術革新の重要拠点を目指す方針などが掲げられている。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。前日の大幅上昇を受けて戻り待ちの売り圧力は意識されるものの、米中関係の改善期待が引き続き相場の支えとなろう。


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