/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2018/11/23 09:08

上値の重い展開か、米中貿易交渉に不透明感 無料記事

◆23日の香港マーケットは、米中貿易交渉の不透明感で上値の重い展開か。
 外部環境はやや不透明。昨夜の欧米マーケットでは、感謝祭の祝日で米国の株式・商品市場が休場だったが、場が開いていた欧州は主要株式指標が軟調に推移した。英国とEU(欧州連合)が英EU離脱(ブレグジット)後の関係を定める「政治宣言」の草案で大筋合意した――と伝わったものの、これを好感した買いは限定的。ロンドン原油市場で北海ブレント先物が下落するなか、エネルギー関連などに売りが出た。
 一方、22日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が0.2%安と反落した。米中通商協議の不透明感がくすぶっている。世界貿易機関(WTO)は21日の会合で、米国の関税措置を巡り、中国などが求めていた紛争処理小委員会を設置することを決定した。あわせて、米国が求めていた中国の知的財産権に関する小委員会も設置すると発表。会合では米中の代表が衝突し、お互いに非難した。貿易問題で対立する米中の首脳は11月末、アルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談する予定となっているものの、交渉決裂の不安感が漂っている。
 また、トランプ米大統領は22日、「中国からの輸入品2000億米ドル相当に対する追加関税は、来年1月に予定通り10%から25%に引き上げることになるだろう」と改めて強調した。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。人民元相場が安定していることはプラス材料となるものの、米中通商交渉の不透明感が相場の足かせとなりそうだ。
 本土マーケットも神経質な値動きか。貿易問題の不安に加え、海外マネー流入期待が後退したことがマイナスだ。本土・香港間の株式相互取引を通じた22日の売買では、香港経由の本土株売買が再び売り越しに転じている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース