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2018/09/03 08:40

売り先行か、米中貿易戦争に警戒感 無料記事

◆週明け3日の香港マーケットは、米中貿易戦争の警戒感で売られる展開か。
 外部環境はややネガティブ。先週末の米株市場では、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が前日比0.3%高と反発したものの、主要指標のNYダウは0.1%安と続落した。北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し交渉を巡り、米国とカナダが8月31日の期限までに合意できず、投資家に失望感が広がっている。米国は9月3日が休場となることもあり、積極的な売買も手控えられた。ただ、アマゾン・ドット・コムとアップルは5営業日連続で上場来高値を更新。ハイテク株指数の支えとなった。
 中国国内の環境も不透明。8月31日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5安と4日続落した。米中貿易戦争の警戒感が強まっている。中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第3弾(中国製品2000億米ドル相当を対象)を巡っては、意見公募手続きが9月5日(現地時間)に終了する見込み。トランプ大統領は早期発動の考えを示している。なお、この日の朝方公表された8月の中国製造業PMIは、事前予想(51.0)と前月実績(51.2)を上回る51.3で着地したものの、好感する買いは限定的だった。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米中貿易戦争の警戒感が強まるなか、投資家心理が悪化している。米ハイテク株高は香港上場のIT関連などの追い風となりそうだが、相場を押し上げるには力不足だろう。
 本土マーケットも神経質な値動きか。先週発表された景気指標が上振れるなど経済ファンダメンタルズは良好だが、米中摩擦の激化が相場の重しだ。ただ、「相場の下落局面では国家隊(政府系ファンドなど)が買い支えに入る」との思惑は根強い。下値を拾う動きがみられる可能性もあろう。


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