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2018/10/10 09:02

しっかりか、米金利の低下が追い風に 無料記事

◆10日の香港マーケットは、米金利の上昇一服が好感される展開か。
 外部環境には好悪材料が入り混じる。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.21%安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.03%高と小幅ながら4日ぶりに反発した。米10年債利回りの上昇が一服する中、金利高が逆風となる高PERの大型ハイテク株に買い戻しが相次いでいる。半面、国際通貨基金(IMF)が9日に発表した最新リポートで、世界全体の成長率予想を約2年ぶりに下方修正(18年、19年ともに3.9→3.7%)したことを嫌気し、景気動向に敏感な素材株や建機株などが売りに押された。
 一方、9日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が0.17%高と反発。中国の政策に対する期待感が相場を支えた。米中貿易戦争が長期化するとの見方が広がるなか、中国当局は一段の輸出拡大策に動く見通し。8日の国務院常務会議で、輸出時の増値税(付加価値税)還付率を11月1日付けで引き上げる方針が決まった。この日は、石油・石炭株のほか、海運株が急伸している。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりか。世界景気の鈍化懸念はくすぶるものの、米金利の上昇一服が好感されそうだ。また、米ハイテク株高は、香港でも関連銘柄の追い風となろう。
 本土マーケットは上値の重い展開か。中国の政策期待は根強いが、海外マネーの流出に対する懸念が強まっている。本土・香港間の株式相互取引を通じた売買では、8日に続き、昨日(9日)も本土株の取引が大幅な売り越しとなった。


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