◆3日の香港マーケットは、新規の買い材料に乏しい中で上値の重い展開か。
　外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3％安と4日ぶりに反落した（ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3％高と4日続伸）。企業業績に警戒感が漂う。NYダウは前日に約半年ぶりの高値水準を回復していたこともあり、一部企業のさえない決算を受けて売りが優勢となった。米ドラッグストア大手ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが2日発表した2018年12月〜19年2月（第2四半期）業績では、既存店売上高や1株利益が予想を大幅に下回った。通期決算の見通しも、増益予想に反して横ばいを見込んでいる。同社株は13％安と急落し、ヘルスケア関連全般に売りが波及。これから始まる主要企業の四半期決算発表を前にして、企業業績の鈍化が警戒された。
　一方、2日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2％高と3日続伸。約10カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。前日までの好地合いを継ぐ展開。官民で公表された3月の中国製造業PMIがそろって上振れるなか、国内景気の先行き不安が薄らいだ。市場関係者の間からは、「景気の最悪期は過ぎた」との声も一部で聞かれた。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは、新規の買い材料に乏しい中で上値の重い展開か。中国の主要経済指標発表は来週後半以降となるほか（物価統計は11日、貿易統計は12日、鉱工業生産や小売売上高、第1四半期GDP成長率は17日）、香港では主要企業の決算報告が一巡した。指数は直近の上昇ピッチが速かったこともあり、利食い売り圧力も意識されよう。


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