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2019/04/11 09:15

底堅い展開か、米中通商交渉が進展 無料記事

◆11日の香港マーケットは、米中通商交渉の進展で底堅い展開か。
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.03%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%高と反発した。米低金利政策の長期化期待が強まる展開。年内の利上げ見送り方針を示した3月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によれば、複数のメンバーが「世界経済を巡る不透明感は著しい」と警告していたことが分かった。また、米デルタ航空が報告した四半期決算が予想を上回るなか、今週から本格化する主要企業の業績発表に対する楽観的な見方も強まっている。
 米中通商交渉の進展もプラス。ムニューシン米財務長官は10日、両国が協議中の「貿易合意条件」について、「履行を検証する機関を設けることで中国側と一致した」ことを明らかにした。
 一方、10日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.07%高と小幅ながら3日ぶりに反発。中国が経済重視の政策スタンスを強めるなか、景気持ち直しの期待感が強まっている。自動車株が急伸。業界団体の全国乗用車市場信息聯席会は9日、「今年3月の乗用車販売が前年同月比で12%減少した」と報告する一方、「4月には回復する」と予測した。
 なお、本日は朝方(日本時間10時半ごろ)に中国の3月物価統計が報告される予定。消費者物価指数(CPI)の伸びは前年同月比2.3%(前月は同1.5%)、生産者物価指数(PPI)は同0.4%(同0.1%)で着地すると予想されている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。米中通商交渉の進展が好感されそうだ。ただ、中国ではあす以降も重要経済統計の公表が相次ぐため、積極的に上値を買い進む動きにはならないだろう(12日に3月の貿易統計、17日に鉱工業生産や小売売上高、第1四半期GDP成長率など)。


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