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2018/12/21 09:23

米株安で売り先行か、中国の政策期待で買い戻しも 無料記事

◆21日の香港マーケットは、米株安を嫌気した売りが先行しそうだが、中国の政策期待で買いも入る流れか。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.0%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%安とそろって続落した。NYダウは約1年2カ月ぶりの安値を付けている。米政府閉鎖の警戒感で、投資家のリスク回避スタンスが高まった。21日の一部政府機関閉鎖を回避するため、上院が可決したつなぎ予算案が下院に送付されたものの、トランプ米大統領は「メキシコ国境の壁建設費用が計上されなければ、署名しない」との意向を述べた。下院の野党・民主党、ペロン院内総務は20日、「壁建設に反対」と改めて強調している。前日には金融当局が今年4回目の利上げを決定し、今後も資産圧縮を続ける方針を示していたこともあり、米景気の先行きも不安視される状況だ。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比でプラス10.95%の28.38ポイントに急上昇し、今年2月以来の高水準に達している。
 一方、20日の本土市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%安と3日続落し、約2カ月ぶりの安値水準を切り下げて終了。米利上げ継続スタンスを受け、世界的に景気が減速するとの懸念が強まった。時価総額上位の金融株が軒並み下落したほか、インフラ関連株、エネルギー株、医薬品株、自動車株、消費関連株なども値下がりしている。
 ただ、景気テコ入れ策に対する期待感は根強い。これまでの報道によると、来年の経済政策目標を決める「中央経済工作会議」が19日から開催されているもよう。会議で決定した経済政策の概要は、本日(21日)午後にも公表されるとの観測がある。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として神経質な値動きか。外部環境の不透明感で売り先行を予想するが、会議の内容について場中に何らかの好材料が伝わった場合、買い戻しが入る可能性があろう。本土マーケットも同様に、相場反転のきっかけになるかどうか、政策動向に注視したい。


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