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2019/01/24 09:12

上値の重い展開か、米中関係の悪化を警戒 無料記事

◆24日の香港マーケットは、米中関係の悪化懸念で上値の重い展開か。
 外部環境には不安材料がある。米政府機関の一部閉鎖が続くなか、米大統領経済諮問委員会(CEA)のハセット委員長は、「閉鎖が3月まで続けば、第1四半期(1〜3月)の経済成長はゼロになる可能性がある」と述べた。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%高とそろって反発。好決算を公表したIBMやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、ユナイテッド・テクノロジーズなどが上昇し相場を支えたが、指数は安く推移する場面もあった。
 米中関係の悪化懸念もくすぶる状況。中国の王岐山副主席は23日、スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)年次総会で、「自国第一主義に基づく行動は国際秩序を脅かす」などと演説し、暗にトランプ米政権をけん制した。劉鶴副首相は来週30〜31日の日程で、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やムニューシン財務長官らと通商協議を行う予定となっている。
 一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら反発した。中国の政策期待が持続している。中国人民銀行(中央銀行)は23日、新設したばかりの金融政策ツール「ターゲット中期貸出ファシリティ(Targeted Medium-term Lending Facility:TMLF)」を通じ、初めての資金供給を実施したと発表した。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。米企業業績の好調や、中国の政策期待などは追い風となるものの、米中関係の悪化懸念がマイナス材料となる。本土マーケットも香港と同様に、神経質な値動きとなりそうだ。


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