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2018/09/06 08:39

神経質な値動きか、米追加関税の発動を不安視 無料記事

◆6日の香港マーケットは、米追加関税の発動を気にしながらの展開か。
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日ぶりに反発したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.2%安と大幅続落した。値ごろ感に着目した買いが散見されるものの、米通商政策の不透明感が上値をおさえている。北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し交渉では米国とカナダが協議を再開したが、「依然として難航している」と伝わった。中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第3弾(中国製品2000億米ドル相当を対象)に関しては、週内にも発動されるとの観測が根強い。また、米上院情報特別委員会が5日、ソーシャルメディアに規制をかけることを示唆するなか、ツイッターやフェイスブックが下落。IT関連全般に売りが波及した。
 中国国内の環境も不透明。5日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.7%安と反落し、約2週ぶりの安値圏に落ち込んだ。米追加関税の発動が不安視されるなか、投資家心理が冷え込んでいる。鉄鋼や非鉄、原油などの市況安も関連銘柄の逆風となった。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として神経質な値動きか。米国の制裁関税第3弾が週内に発動される可能性が高まるなか、投資家のリスク回避スタンスが強まりそうだ。また、8月の重要経済指標が今週末をはさんで公表されることも気がかり材料となろう(7日に外貨準備高、8日に貿易統計、10日に物価統計)。
 本土マーケットは下値を固める展開か。前日の相場では、上海総合指数が下落しながらも節目の2700ポイントを守って引けた。「相場の下落局面では国家隊(政府系ファンドなど)が買い支えに入る」との思惑は根強く、反発のタイミングをうかがう流れとなろう。


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