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2019/02/20 09:01

上値の重い展開か、米中協議が気がかり 無料記事

◆20日の香港マーケットは、米中協議を気にしながら上値の重い展開か。
 外部環境は良好と言える。休場明けとなった昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.03%高と小幅ながら続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.19%高と7日続伸した。小売企業の好決算が支え。小売世界最大手の米ウォルマートが発表した18年11月〜19年1月期決算では、既存店売上高と1株利益が市場予想を上回った。先週公表された12月の米小売売上高が予想外のマイナス成長に落ち込んでいただけに、消費回復の期待が強まった格好だ。非鉄や原油など商品相場が上昇したことも、資源関連にとっての追い風となっている。ただ、上値は重い。米中通商協議がワシントンで開催中のため、結果を見極めたいとするスタンスも漂っている。
 一方、19日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.05%高と続伸。約5カ月ぶりの高値水準を回復した。中国の政策期待が強まる展開。国務院は18日、広東・香港・マカオの経済連携などを強化するベイエリア構想「粤港澳大湾区」の計画要綱を正式発表した。同構想は習近平国家主席が掲げる国家戦略の一つ。2035年までに、同エリアをニューヨークや東京など世界的なベイエリアに並ぶ地域に発展させることを目指す方針だ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。内外に好材料はあるものの、米中協議の成り行きが気がかり材料として意識されそうだ。次官級協議が19日に始まり、閣僚級協議は21日に開始される予定。トランプ米大統領は19日、関税引き上げ期限(3月1日)を延長する可能性を再び示唆したが、「知的財産権侵害などを巡る両国の溝は深い」とされ、交渉難航も予想される状況だ。


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