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2019/02/12 09:04

神経質な値動きか、米中通商協議が気がかり 無料記事

◆12日の香港マーケットは、米中通商交渉の成り行きを気にしながら神経質な値動きか。
 外部環境には依然として不透明感が漂う。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.2%安と4日続落した(ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と小幅続伸)。米中通商協議に対する過度な悲観が後退する中で買いが先行したものの、「一部の米政府機関が再び閉鎖される」との懸念が相場の重しとなっている。米連邦政府のつなぎ予算は今週15日に期限を迎えるが、メキシコ国境の壁建設予算を巡り、与野党での合意がみられない状況だ。ミック・マルバニー大統領首席補佐官は11日、米メディアのインタビューで、「一部閉鎖の可能性を排除することはできない」と述べた。
 一方、春節(旧正月)連休明けとなった11日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.4%高と3日続伸。約2カ月ぶりの高値水準を回復した。国内景気の鈍化傾向を受け、政策期待が一段と高まっている。春節連休期間の国内消費は前年比8.5%増にとどまり、統計発表以来で初めて伸び率が1ケタ台となったことが判明した。
 米中貿易問題を巡っては、14〜15日に北京で開かれる閣僚級協議を前に、次官級の協議が11日に始まった(3日間の予定)。追加関税の交渉期限(3月1日)までに、トランプ大統領と習近平国家主席が会談する見通しは立っていないが、一部メディアは「3月半ばにも米中首脳会談が開かれるもよう」と報道。追加関税の実施が先送りされるとの観測も流れた。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは、米中協議の進展をにらみながら神経質な値動きか。過度な警戒感が後退したことはプラス材料となるものの、進展具合によってはリスク回避の動きが出る恐れもある。本土マーケットも上値の重い展開か。香港と同様に、米中協議の成り行きを気にしながらの流れとなりそうだ。


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