◆19日の香港マーケットは、本格化する企業決算に対する期待感で底堅い展開か。
　外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.3％高と4日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.3％高と続伸した。原油相場の上昇がプラス。産油主要国が協調減産を延長するとの思惑が強まるなか、昨夜のWTI原油先物は1.0％高と反発し、一時は約4カ月ぶりの高値を付けた。エクソンやモービルなど、石油関連銘柄が買われ相場を支えている。また、20日まで開催される米連邦公開市場委員会（FOMC）では、緩和的な金融政策の継続スタンスが表明されるとの観測が根強い。
　一方、18日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.5％高と大幅続伸。中国の景気対策に対する期待感が続いた。先週15日に閉幕した全国人民代表大会（全人代、国会に相当）では、大規模な減税など各種の景気テコ入れ策が明らかにされている。当局の内需刺激策に対する期待で、消費関連株などが急伸した。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。昨夜の米株高や原油上昇に加え、企業業績の改善期待も強まっている。主要企業の決算報告が本格化するなか、昨日は好業績銘柄が大きく上昇した。香港では本日、舜宇光学科技(2382/HK)や小米集団(1810/HK)、金鷹商貿集団(3308/HK)、恒安国際集団(1044/HK)、華能国際電力(902/HK)、龍源電力集団(916/HK)、昆侖能源(135/HK)、中国電信(728/HK)、あす20日は中国海外発展(688/HK)や広州富力地産(2777/HK)、雅居楽集団HD(3383/HK)、恒基兆業地産(12/HK)、新華人寿保険(1336/HK)などが期末決算を報告する予定だ。
　なお、鉄鋼メーカーの鞍鋼（アンガン・スチール：347/HK）は昨日引け後に通期決算を報告。純利益は前年比19.7％増の79億5200万人民元に拡大し、過去最高を記録した。


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