/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/04/10 09:57

売り先行か、世界経済の減速を警戒 無料記事

◆10日の香港マーケットは、世界経済の先行き不安で売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.7%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%安と3日ぶりに反落した。米欧の貿易戦争を警戒。米通商代表部(USTR)は8日、「欧州連合(EU)のエアバスに対する補助金で米国企業が悪影響を受けた」として報復関税を課す方針を明らかにした。これに対しEU側は9日、報復措置の準備を進めていることを表明。欧州株市場の主要指標も軒並み下げた。また、世界景気の先行き不安も一段と強まる状況。国際通貨基金(IMF)は9日、2019年の世界経済見通しについて、成長率予測を前回(19年1月)の3.5%から3.3%に引き下げた。3回連続の下方修正となり、金融危機以降で最低の水準。ラガルド専務理事は「世界の大半、70%の地域で景気が減速している」と報告した。
 一方、9日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%安と小幅ながら続落。指数は年初からの上昇ピッチが速かっただけに、売り圧力が意識された。ただ、下値は限定的。中国の景気テコ入れ策に対する期待感が根強く、指数はプラス圏で推移する場面もあった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米欧の貿易戦争や、世界景気の減速が不安視されよう。また、中国であす以降、主要経済指標が集中して発表されることも気がかり材料として意識されよう(物価統計は11日、貿易統計は12日、鉱工業生産や小売売上高、第1四半期GDP成長率は17日)。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース