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2018/08/17 08:40

しっかりか、米中協議の再開に期待感 無料記事

◆17日の香港マーケットは、米中協議の進展期待でしっかりとした展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって反発した。米中通商交渉の再開見通しが追い風となっている。中国商務部は16日、王受文副部長が今月下旬に代表団を率いて米国を訪問することをウェブサイトで公表。貿易戦争の警戒感が後退した。米企業業績の好調も買い安心感を誘う。小売世界最大手の米ウォルマートが公表した5〜7月期決算では、売上高と調整後の1株利益が市場予想を上回り、通期の業績見通しも上方修正された。
 一方、中国国内の環境には不透明感が残る。16日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.7%安と4日続落した。中国景気の先行き不安がくすぶっている。直近で公表された中国経済指標では、消費や投資の減速が鮮明化した。景気動向に敏感な資源・素材株が売られ、相場の重しとなっている。ただ、上述したように貿易摩擦懸念の後退は好材料。指数も一時プラス圏に浮上している。また、この日の上海外国為替市場では元安の進行が一服した。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中協議の進展期待が高まろう。米メディアは16日、貿易摩擦を巡る事務レベルの米朝協議が22〜23日に開かれると報じた。中国の知的財産権侵害に対抗する米国による制裁関税第2弾(中国からの輸入品160億米ドル相当に25%の追加関税)の発動を23日に控えていることもあり(中国側も対抗措置を予告)、貿易戦争回避に向けた動きとして改めて材料視されそうだ。
 本土マーケットも下値の固い展開か。中国の景気不安はくすぶるものの、人民元相場の下げ一服が改めて材料視されそうだ。政策期待のある銘柄群などに、見直し買いが入ることに期待したい。


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