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2018/11/02 09:03

買い先行か、米中関係の改善期待が追い風に 無料記事

◆2日の香港マーケットは、米中関係の改善期待で買われる展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.8%高とそろって3日続伸した。米中貿易戦争の警戒感が後退。トランプ米大統領は1日、中国の習近平国家主席と電話会談し、貿易問題の解決に向けた協議を行うことで一致したことを明らかにした。トランプ氏は自身のツイッターで、「協議は順調」と発言している。中国側の発表によれば、両首脳は11月末にアルゼンチンで開催される「20カ国・地域(G20)首脳会議」にあわせて会談する予定だ。中国銘柄とされる建機のキャタピラー、航空機のボーイングなどが急伸した。
 一方、1日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら3日続伸。上場企業の資金繰り悪化や、地方政府の債務増加など不安材料はあるものの、中国の政策期待が相場を支えた。中国共産党中央政治局は10月31日の会議で、景気下押し圧力が高まっていると指摘したうえで、追加的な経済支援策が必要との認識を示している。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米中が貿易戦争の解決に向けた動きを進めたことが好材料だ。また、外国為替市場(オフショア)で対米ドルの人民元レートが急反発したことも支援材料となろう。ただ、不安材料もある。米アップルが米市場の引け後に決算発表し、時間外取引で急落していることがネガティブ。同社の7〜9月期業績は市場予想を上回ったが、10〜12月期の売上高見通しが予想に届かなかった。香港市場の関連銘柄にとっては、売り材料として意識される恐れもあろう。
 本土マーケットも堅調に推移しそうだ。米中関係の改善期待や、人民元安の一服などが支援材料となろう。また、本土・香港間の株式相互取引を通じた直近の売買では、香港経由の本土株売買が大幅な買い越しを続けている。投資家の買い安心感につながりそうだ。


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