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2018/12/31 09:26

しっかりか、米中通商交渉に期待感 無料記事

◆年内最終商い31日の香港マーケットは、米中通商交渉の進展期待でしっかりとした展開か。
 外部環境はそれほど悪くない。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3%安と3日ぶりに反落したものの、週間では2.7%高となり相場の底入れ感が意識されている(ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と3日続伸、週間で4.0%上昇)。世界景気の減速や米政府機関の一部閉鎖など不安材料は続くが、トランプ米大統領は米連邦準備理事会(FRB)に対する批判を控えるなど、マーケットの安定化を望んでいるスタンスが強まりつつある。
 米中通商交渉の進展期待も高まる状況。トランプ大統領は29日、習近平国家主席と電話協議した。協議後にトランプ氏は自身のツイッターで、「交渉は大きな進展をみせている」と協調している。また、人民日報は30日、「米中間の差は縮まっている」との記事を配信した。また、米国政府は対中制裁関税に関し、特例で追加関税を免除する品目が1000件近くで認められたことも30日に判明している。
 一方、年内最終売買となった先週28日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%高と4日ぶりに反発した。自律反発狙いの買いが相場を支える。上海総合指数が足元で急ピッチに下落し、約4年1カ月ぶりの安値水準に沈むなか、値ごろ感が着目された。
 なお本日は、取引開始前(日本時間10時ごろ)に12月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)が公表される。直前の市場コンセンサス予想では、前月の50.0と同水準で着地する見通し。ただ、結果次第では、波乱要因となる恐れもあるので注意が必要だ。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開となろう。前述したように、米中通商協議の進展に対する期待感が追い風だ。
 なお、この日の香港市場は半日立ち合いで、あす1月1日は休場となる(本土市場は31日と1月1日が休場)。取引再開は2日。



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