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2018/11/08 09:13

上値の重い展開か、米中貿易摩擦の警戒感くすぶる 無料記事

◆8日の香港マーケットは、米中貿易摩擦の警戒感が重しとなる展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.1%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も2.6%高と続伸した。NYダウは約1カ月ぶりの高値水準を回復している。米中間選挙が波乱なく終了し、投資家に買い安心感が広がった。選挙では、上院で与党・共和党、下院で野党・民主党がそれぞれ過半を占め、予想通りの結果。「ねじれ議会」とはなったものの、インフラ投資など一部政策では民主党と協調できるとの見方が優勢だ。建機などインフラ関連株の上げが目立っている。
 一方、7日の中国本土マーケットでは、主要指標の上海総合指数が0.7%安と3日続落。中国景気の鈍化を不安視した売りが続いた。中国の政府高官が相次いで、「国内経済に下押し圧力が強まっている」と発言している。ただ、指数は小高く推移する場面もあった。2019年に計画される中国A株のMSCI新興株指数組み入れについて、資金流入規模が業界の当初見込みを上回る可能性がある――などと報じられている。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。米中間選挙を波乱なく通過するなか、米中貿易摩擦の警戒感が改めて高まりそうだ。また本日は、10月の中国貿易統計が公表される。米中関係の今後を見極める上で、貿易収支の対米黒字などに注目が集まろう。
 本土マーケットも神経質な値動きか。上述したように、国内景気の鈍化懸念が引き続き不安材料として意識されそうだ。


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