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2019/05/07 08:56

安値圏でもみ合いか、米中通商協議に不透明感 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米中通商協議を気にしながらもみ合う展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.3%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%安とそろって反落した。米中貿易摩擦の警戒感が再燃。トランプ米大統領が5日、いったん棚上げにしていた対中関税の引き上げを10日に実施すると表明したことが嫌気された。中国関連とされるキャタピラーやアップル、マイクロンなどが急落している。ただ、中国外交部が6日の記者会見で、「交渉団は訪米の準備をしている」と述べたこともあり、指数は引けにかけて下げ幅を縮小させた(NYダウは一時1.8%安)。
 なお、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は米市場の引け後(日本時間7日早朝)、中国製品に対する関税引き上げを7日にも通知する可能性があると発言。グローベックスのNYダウ先物は急落している。
 一方、メーデー連休明け6日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が5.6%安と急反落。米中貿易協議の不透明感が強まるなか、投資家心理が悪化した。人民元安の進行もマイナス。この日の上海外国為替市場では、人民元の対米ドル相場が今年1月以来の元安水準で推移した。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として安値圏でのもみ合いとなろう。トランプ発言は「交渉を有利にするための脅しのひとつ」との見方があるものの、通商合意に向けての動きは依然として不透明だ。米中協議は今週9日、ワシントンで再開される予定。成り行きを見極めたいとするスタンスが買いを手控えさせよう。


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