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2020/02/28 09:04

売り先行か、欧米株安が逆風に 無料記事

◆28日の香港マーケットは、欧米株安を嫌気して売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比4.4%安と6日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が4.6%安と反落した。NYダウの下落幅は1190ドルを超え、過去最大を記録している。欧州市場でも、主要株価指数が軒並み急落した。新型コロナウイルスの感染が世界に広がり、経済活動の足かせになるとの懸念が高まっている。米疾病対策センター(CDC)は26日、新型ウイルスの感染経路が不明な「市中感染」が初めて発生したことを明らかにした。欧州ではオランダで初の感染者が確認され、イタリアやフランスでは感染拡大が続いている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比で43.1%高の39.16ポイントと急上昇。15年8月(人民元切り下げショックによる世界同時株安)以来の高水準を記録した。
 一方、27日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と4日ぶり反発。経済政策に対する期待感が相場を支える。中国人民銀行(中央銀行)はウェブサイトを通じ、「中小・零細企業の金融支援のため、市中銀行に対し計5000億人民元の資金を低利で供給する」などと発表した。人民銀の副総裁は27日午後、「必要ならばさらに増額する」と補足説明している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられる展開か。中国の経済対策に対する期待感は大きいが、昨夜の欧米株安が投資家心理の重しとなりそうだ。また、中国であす29日、今年2月の製造業PMI(国家統計局などが集計)が発表されることも気がかり。事前のコンセンサス予想では、景況判断の境目となる50を割り込み、45.0に急低下する見通しだ(1月実績は50.0)。


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