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2020/07/09 08:51

しっかりか、米ハイテク株高を好感 無料記事

◆9日の香港マーケットは、米ハイテク株高の流れを継ぎしっかりか。
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高とそろって反発した。ナスダック指数は2日ぶりに史上最高値を更新している。ハイテク株に業績期待の買いが入り、相場を押し上げた。新型コロナウイルス感染が複数の州で再拡大し、経済回復のペースが鈍化するとの警戒感で序盤は上値が重かったものの、終盤に入り買いの勢いが強まっている。これから発表が始まる主要企業の4〜6月期決算では、Eコマースやリモートワークなど「在宅」関連の銘柄に業績の上積みが期待される状況だ。また、レジャー関連や一部の製造業などにコロナ禍の影響があると予測されているが、「業績悪化は織り込み済み」との見方も広がっている。ネット通販のアマゾンや動画配信のネットフリックス、スマートフォンのアップルが上場来高値を更新した。
 一方、8日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.7%高と7日続伸。約2年5カ月ぶりの高値水準を切り上げた。相場の先行きに楽観ムードが広がっている。中国政府系メディアが株高を支持する論陣を張ったことや、証券口座の開設数が急増していることなどが引き続き材料視された。新型コロナウイルス感染再拡大の警戒感もやや後退。北京市衛生健康委員会は8日、新型コロナの新規感染者が7日までに2日連続でゼロに抑えられたと報告した。卸売市場「新発地市場」を発端とする集団感染が発生した6月11日以降、北京市では6日に新規感染者が初めてゼロとなっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米中対立の警戒感は依然としてくすぶるものの、米ハイテク株高の流れを中国株市場でも継ぎそうだ。中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が米市場に上場するADRは昨夜、前日比で一時9%超上昇し、上場来高値を更新。「在宅」関連銘柄の物色意欲が高まろう。


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