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2021/04/12 08:54

上値の重い展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆週明け12日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。先週末の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.9%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.5%高と続伸した。NYダウは史上最高値を更新している。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.8%上昇し、連日で最高値を切り上げた。米景気回復の期待が持続。米国では、新型コロナウイルスのワクチン接種が4月に入り加速。バイデン米政権が掲げる大型経済対策とあわせ、早期の景気回復が期待される状況だ。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比で1.53%安の16.69ポイントと3日連続で低下。昨年2月下旬以来の水準に落ち着いた。
 一方、内部的には懸念材料がある。住宅向けの融資規制や、ハイテク企業に対する監督管理強化がネガティブ材料だ。住宅都市農村建設部のゲイ虹・副部長は8日、複数の地方政府責任者を招集し、住宅価格の安定化に努めるよう指導している。また、国家市場監督管理総局は10日、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)に対し、独占禁止法に違反したとして182億2800万人民元(約3000億円)の罰金を科した。独占禁止法違反の罰金としては過去最高額となる。
 また、中国国内では重要経済指標の発表が相次ぐ。今週は13日に3月の貿易統計、15日までに同月の金融統計、さらに16日は1〜3月のGDP成長率などと続く予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。先週末の米株高は支えとなりそうだが、上述したように中国の不動産市場やハイテク企業に対する規制強化が投資家心理を冷やす恐れがある。また、重要指標の発表が相次ぐことも買い手控え要因として意識されそうだ。


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