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2021/05/13 08:49

苦戦を強いられる展開か、内外に不安材料 無料記事

◆13日の香港マーケットは、内外の不安材料で苦戦を強いられる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比2.0%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.7%安とそろって大幅に3日続落した。インフレ高進の懸念が強まり、米長期金利が急上昇。投資家心理が悪化した。4月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比で4.2%上昇し、市場予想(プラス3.6%)以上に前月(プラス2.6%)から加速。米10年債利回りは前日の1.62%台から、一気に1.69%台まで跳ね上がった。金利高による割高感が意識され、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が急落している。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比26.33%高の27.59ポイントとなり、今年3月以来の水準に達した。
 一方、中国国内にも不安材料がある。中国人民銀行(中央銀行)が12日に発表した今年4月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が予想以上に前月実績から縮小し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率は21カ月ぶりの低水準となった。「金融当局は新型コロナウイルス禍の対策で実施した緩和措置を縮小しつつある」との見方が顕在化している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、内外の不安材料が投資家のリスク回避スタンスを強めさせそうだ。なお本日は、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)などが1〜3月期決算を報告する。



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