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2021/05/27 08:56

しっかりか、内外環境が改善 無料記事

◆27日の香港マーケットは、内外環境の改善でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定している。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.03%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.59%高とそろって反発した。金利上昇の過度な警戒感後退と、経済活動の早期正常化期待が相場を下支え。一部でインフレの兆候がみられたことに関し、欧米の金融当局者は相次ぎ、「インフレ高進は一時的」との見解を示した。緩和策の継続を示唆している。また、米疾病対策センター(CDC)の最新データにより、米国では25日時点で、18歳以上の半数にあたる1億2900万人が新型コロナウイルスのワクチン接種を完了したことがわかった。消費活発化により、景気回復も進むと期待されている。ただ、NYダウは史上最高値圏で推移していることもあり、売り圧力も意識され、上値は重かった。
 一方、中国本土では、資金流入の期待が高まっている。本土・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、本土株の大幅買い越しが続いている。また、人民元相場の先高観も強まる状況。人民元の対米ドル相場は25日、約3年ぶりの元高水準を記録した。複数の国有銀行が人民元売り・米ドル買い介入を行ったとの観測が伝わる一方、中国人民銀行(中央銀行)は26日、人民元レートの対米ドル基準値を前日に続き元高方向に設定。市場では、「当局は元高を容認している」との見方も広がっている。
 なお本日の取引時間中(日本時間10時半ごろ)に、今年4月の工業企業利益が公表される予定。前月(3月)は、前年同月比92.3%増と大幅に拡大している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。このところの上昇で売り圧力は高まっているものの(ハンセン指数は約1カ月ぶり、上海総合指数は約3カ月ぶりの高値水準)、上述したように、内外環境の改善が相場を支えよう。
 なお、スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が昨日引け後に1〜3月期決算を報告。純利益は前年同期比3.6倍に拡大し、市場予想を上回った。


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