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2018/07/27 08:41

しっかりか、米中企業の業績期待が追い風に 無料記事

◆27日の香港マーケットは、米中企業の業績期待でしっかりとした展開か。
 外部環境は良好と言える。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.4%高と3日続伸し、約5カ月ぶりの高値を回復した(ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.0%安と反落)。米欧通商摩擦の警戒感が後退したことを引き続き材料視。トランプ米大統領と欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長は25日に会談し、貿易戦争を回避することで合意した。また、米主要企業の決算報告が佳境を迎えるなか、好業績銘柄の物色も指数を下支えしている。1株利益が予想を上回った米メディア大手のコムキャストが上昇したほか、好決算のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やザイリンクスなど半導体銘柄が急伸。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.9%高と、他の指標をアウトパフォームしている。ただ、四半期決算で成長鈍化が明らかとなったフェイスブックが20%近く急落し、指数の重しとなった。なお、アマゾン・ドット・コムは引け後に四半期決算を発表。純利益が前年同期比13倍と予想を大幅に超過するなか、同社株は時間外取引で急伸している。
 一方、中国国内の環境はやや不透明。26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.7%安と続落している。米中首脳が通商問題で互いにけん制する発言を繰り返す中、貿易戦争の懸念が改めて強まった。ただ、市場関係者の間からは「直近の上昇がハイペースだったため、自律調整の範囲内だ」との見方も出ている。
 こうした内外環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米国と同様に、香港でも上場企業の決算期待が強まっている。本土株動向を気にしながらも、好業績が期待できる銘柄群などが物色されそうだ。
 本土マーケットは下値を固める流れか。米中貿易戦争に対する警戒感はくすぶるものの、中国の政策や企業業績に対する期待も根強い。原油や非鉄など商品相場が上昇したことも、関連銘柄にとっての追い風となろう。


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