/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2021/02/05 09:04

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆5日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.1%高と4日続伸し、約2週ぶりの高値水準を回復した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.2%高と反発している。相次ぐ経済指標の改善が投資家心理を上向かせた。米労働省が4日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、前週から予想外に減少。前日に公表された今年1月のADP全米雇用リポートでも、雇用者数が予想以上に増えたことが判明している。労働市場の持ち直しが進む中、米景気の先行きも楽観される状況だ。
 非鉄や原油の市況高もプラス。昨夜のロンドン金属市場(LME)では、アルミや銅など主要商品が軒並み上昇した。また、WTI原油先物は1.0%高と4日続伸。一時は昨年1月以来の高値水準に達した。
 一方、中国国内には不安材料がある。なかでも、短期金利の上昇がネガティブ材料だ。4日午前に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は、4営業日ぶりに上昇した。春節(旧正月)の大型連休(11〜14日)を来週に控え、流動性のひっ迫懸念が再び高まっている。また、中国人民銀行(中央銀行)・貨幣政策委員の馬駿氏は「(株や不動産など)一部分野でバブルが生じつつある」と先ごろコメント。引き締め懸念も依然としてくすぶっている。
 こうした中、本日の本土・香港マーケットは全体として神経質な値動きか。外部環境の改善は好感されそうだが、中国の金利動向が気がかり材料となる。人民銀の金融操作や、短期金利の発表をにらみながらの展開となろう。
 なお本日は、ショート動画投稿アプリ「快手(クアイショウ)」を展開する快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が香港メインボードに新規上場する。前日のグレーマーケット(上場前の相対取引)では、公募価格比170.09%高の310.60香港ドルで取引を終了した。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース