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2020/11/30 09:00

底堅く推移か、内外環境が改善 無料記事

◆週明け30日の香港マーケットは、内外環境の改善で底堅く推移か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。感謝祭の休場明けで短縮取引となった先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%高と4日続伸した。ナスダック指数は2営業日連続で史上最高値を更新している。ブラックフライデーを皮切りに年末商戦が本格化する中、消費活発化の期待が高まった。全米小売業協会によれば、新型コロナウイルス流行の中にあっても、期間中のオンライン販売額は前年比で20〜30%増加する見通しだ。また、トランプ米大統領が26日、バイデン前副大統領の次期大統領が確定すれば、ホワイトハウスを去る用意があるとの意向を表明したこともポジティブ材料視されている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比で1.9%安の20.84ポイントと約9カ月ぶりの低水準。一時は今年2月以来の20割れを記録している。
 一方、27日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が1.1%高と続伸。中国景気の持ち直しが意識された。朝方公表された10月の全国工業企業利益は28.2%増となり、伸びは9月の10.1%から大幅に拡大している。中国人民銀行(中央銀行)がリバースレポを通じ、連日で資金供給したこともプラス材料だ。また、利ザヤ改善の期待で銀行株が軒並み上昇し、相場をけん引。人民銀が26日に発表した四半期ごとの金融政策リポートで、国内銀行による新規貸出の加重平均金利が上昇傾向にあることが分かった。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は1.5%高。およそ12年ぶりの高値水準を回復している。
 なお、本日は朝方(日本時間10時ごろ)に今年11月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が発表される。事前のコンセンサス予想では、前月の51.4をやや上回る51.5で着地すると見込まれている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として内外環境の改善で底堅い展開か。米株高が好感されるほか、中国景気の持ち直し期待が相場の支えとなろう。


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