◆21日の香港マーケットは、米株高値更新を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.8％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.0％高とそろって続伸し、それぞれ史上最高値を更新した。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数も1.4％高と続伸し、最高値を切り上げている。バイデン新政権の経済対策に対する期待感が持続。バイデン氏の米大統領就任式が無事終了し、政権移行が完了する中、大型経済対策が速やかに打ち出されるとの観測が投資家心理を上向かせた。中でも、動画配信のネットフリックスが急伸。同社が公表した四半期決算では、売上高や契約者数が予想を大幅に上回っている。来週以降に決算発表が集中するマイクロソフトやアップル、アマゾンなど大型ハイテク株に買いが波及した。
　中国国内の環境も安定的。国家発展改革委員会の報道官は19日、「政策の急転換」はしないと説明したうえで、自動車購入制限の段階的な撤廃など、各種消費刺激策を継続するとコメントした。前日の本土・香港市場では、政策で恩恵を受けやすい銘柄が物色されている。
　こうした中、本日の本土・香港マーケットは買いが先行する流れとなろう。昨夜の米株高を受け、投資家のリスク選好スタンスも強まる状況だ。香港のハンセン指数は昨日、心理的節目の30000ポイントを前に足踏みしていたが、明確に突破した場合、上値が軽くなる可能性もあろう。


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