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2018/07/09 08:47

しっかりか、米株高と原油上昇が追い風に 無料記事

◆週明け9日の香港マーケットは、米株高と原油上昇が好感される展開か。
 外部環境はポジティブだ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.3%高とそろって続伸。米雇用統計の内容が好感されている。朝方公表された6月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想以上に増え、米経済の力強さが確認できた。また、平均時給の伸びが緩やかとなったことで、インフレ圧力が強まらなかったこともプラスとなっている。なお、米中両国が6日、互いに追加関税を発動したことに関しては、予想通りだったこともあって影響は限定的だった。
 中国国内の環境も落ち着いている。6日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%高と3日ぶりに反発。悪材料の出尽くし感が広がった。トランプ米政権は同日、中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税を予定通り米国午前零時(日本時間同日午後1時)すぎに発動。これを受けて中国商務部も同日、「反撃せざるを得ない」との報道官談話を発表している(その後、中国側も同規模の報復関税を発動)。市場ではこのところ、米中貿易摩擦を懸念した売りが先行していたこともあり、買いの勢いが徐々に増した。
 こうした内外環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりか。先週末の米株高や、原油上昇(WTI原油先物は1.2%高と反発)が好感されそうだ。また、米中貿易摩擦についても、目先の警戒感は後退している。
 本土マーケットも堅調か。値ごろ感に着目したが買いが続きそうだ。先週末の上海総合指数は反発したが、依然として約2年4カ月ぶりの安値水準で推移している。ただ、今週から来週にかけ、6月の経済指標が集中して発表されることは気がかりだ(10日に物価統計、13日に貿易統計、15日までに金融統計、16日に小売売上高や鉱工業生産、第2四半期GDP成長率など)。様子見スタンスが強まれば、買い手控え要因となろう。


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