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2021/02/02 08:55

内外環境の安定で底堅い展開か、アリババ決算にも注目 無料記事

◆2日の香港マーケットは、内外の不安材料後退で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定しつつある。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.8%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.6%高とそろって反発した。先週末に急落した反動の買いが入ったほか、市場混乱の警戒感が薄らいだことも投資家心理を上向かせている。先週末の取引では、個人投資家の投機的売買が警戒され、NYダウは2.0%安と急落していた。個人の買いで急騰していた業績の裏付けがない銘柄(ボロ株)の値動きが落ち着き、市場では「投機的売買は沈静化した」との見方が広がっている。また、米国で新型コロナウイルスの新規感染者数が減少基調にあることも買い安心感につながった。米メディアの集計によれば、週間(1月31日まで)での新規感染者数は前週比で9%減。3週連続で減少している。一方、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した今年1月の製造業景況感指数は58.7となり、前月(60.5)から予想(60.0)以上に低下したが、依然として高水準だったとして嫌気する売りは限定された。
 中国国内の環境も良好。流動性ひっ迫懸念が後退した。中国人民銀行(中央銀行)は1日朝方に実施した公開市場操作(レポ)では、リバースレポ取引により1000億人民元が市中に供給されている。満期到来分との差引では、980億人民元の供給超だった。人民銀は先週1月29日、同規模の資金供給を実施している。人民銀が連日で資金供給を実施する中、人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は1日、前週末に付けた約5年10カ月ぶりの高水準から急低下した。
 こうした中、本日の本土・香港マーケットは全体として底堅い展開か。上述したように、内外環境の安定が相場を支えそうだ。香港市場に関しては、本土マネーの流入が継続していることも支援材料となる。なお本日引け後には、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が四半期決算を公表する予定。好業績の先回り買いが入ることにも期待したい。


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