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2021/05/07 09:03

上値の重い展開か、指標発表も気がかり 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.9%高と4日続伸し、前日に続き史上最高値を更新した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と5日ぶりに反発している。米労働市場の改善が期待された。米労働省が6日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想以上に前週から減少。新型コロナウイルス感染が拡大した2020年3月以来の低水準となり、7日発表の4月・米雇用統計も上振れるとの見方が広がった。
 ただ、米中関係を巡る警戒感はくすぶる。米メディアは昨夜、「バイデン米政権は、トランプ前政権が導入した一部の中国企業に対する投資禁止措置を継続する可能性が高い」と報じた。百度集団(9888/HK、BIDU/NASDAQ)や阿里巴巴集団HD(Alibaba:9988/HK、BABA/NYSE)など米市場に上場するADRの一角は軟調に推移している。また、中国国家発展改革委員会が6日、「オーストラリアとの戦略的経済対話の無期限停止を決定した」と発表したことも引き続き懸念材料として意識されそうだ。
 一方、中国国内では、重要経済指標の発表が相次ぐ。本日は4月の貿易統計、来週11日は同月の物価統計などが予定されている。本日公表の貿易統計に関しては、輸出の伸びがやや鈍化する半面、輸入は加速するとの見方がコンセンサスだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中の景気期待は持続しているものの、経済指標の内容が気がかり材料として意識されそうだ。また、米中関係の悪化懸念がくすぶっていることも投資家の慎重スタンスを強めさせよう。


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