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2018/07/13 08:57

買い先行か、米中企業の決算期待が追い風に 無料記事

◆13日の香港マーケットは、米中企業の決算期待で買われる展開か。
 外部環境はポジティブだ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.9%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高とそろって反発。ナスダック指数は約3週ぶりに史上最高値を更新した。フェイスブックやアマゾンなどネット関連株が上場来高値を切り上げ、ハイテク株指数を押し上げている。アジアや欧州の主要株価指数が軒並み上昇した流れを継ぎ、買い戻しの動きが鮮明化した。米主要企業の4〜6月期決算発表がスタートするなか、業績期待も強まっている。米中貿易戦争を巡っては、通商交渉の再開に対する期待感も浮上した。ムニューシン米財務長官は12日、「中国が構造改革を真剣に進めるなら」と条件付きながら、「いつでも話し合う用意がある」と述べている。
 中国国内の環境も良好。12日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.2%高と大幅に反発した。投資家のセンチメントが回復。中国証券監督管理委員会の高官が11日、売り要因のひとつとされていた「株式担保融資のリスク」について、株価下落による強制決済の影響は限定的と強調したことが買い安心感につながっている。また、米商務省が11日、「米国企業との取引を禁じる制裁措置を解除することで中国通信機器メーカーの中興通訊(ZTE:000063/SZ)と最終合意した」と発表したこともプラス。深セン市場に上場するZTE株は寄り付きからストップ高し、リスク選好を強めさせた。香港上場のH株(763/HK)も25.1%高と急騰している。
 こうした内外環境の下、本日の香港マーケットは全体として買い戻しの動きが継続しよう。米国と同様に、香港でも企業決算に対する期待感が高まっている。大幅増益の予告が相次いでいるほか、月次ベースの営業報告も堅調なものが多い。
 なお、本日は6月の貿易統計が発表される予定。市場コンセンサス予想では、人民元ベースで輸入が前年同月比12.6%増(前月は15.6%増)、輸出が同4.0%増(同3.2%増)で着地するとみられている。
 本土マーケットもしっかりか。前述した様に、米中貿易戦争の警戒感がやや後退していることが引き続きプラス材料となる。また、中央企業の1〜6月利益が前年同期比で23%増加し、第1四半期に比べ伸び率が2.1%加速したと伝えられたことも好材料だ。


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